昆虫標本作製 脱脂編
俺に大変惜しまれながらお亡くなりになったメンガタメリー♀を標本にするべく展足して早1ヶ月弱が経過した。色も綺麗に戻ったし、クンクン嗅いでも臭くないし、バッチリ乾燥している。これなら問題なし!
これで標本箱に入れて〜というのが、今までの流れなんだけれども、今回は色虫なので変色しないように脱脂をすることにした。
とはいえ、昆虫標本作るのもこれが2回目の超初心者。もちろん脱脂なんてやったことがない。どうやるのかなーとネットで色々調べてみるとアセトンという薬品に浸けるのが一般的らしい。なるほどなるほど。
でも、このアセトンはプラスチックや接着剤も溶かす薬品なので、入れる容器はガラス製が良いだの、せっかく展足したのに、針を外して浸けるからまた展足する必要があるとか……なんか色々面倒くさい。
なにか楽チンは方法はないものかと調べていたら見つけたのがこちらの記事。
ずぼら標本作製のすすめ「針刺し標本用 脱脂容器」作成(https://nikkon-1.blog.so-net.ne.jp/2016-03-18-1)
正しく俺がやりたいこと!ただ、調べてみるとペフ板は結構高いし、なによりこんな面倒な加工はやりたくない。
要はアセトンに溶けないで浮かなくて針が刺さるものを探せば良いんだ!というわけで、重さがあって針が刺せそうなも物はゴムだろうと考え、とりあえずホームセンターに行って、ゴムシートの売り場でゴムの耐溶剤・耐薬品一覧(http://www.kayo-corp.co.jp/common/pdf/rub_proof.pdf)とにらめっこしながら探してみたところ良いのが見つかった。
それがこいつ、ブチルゴム製のシート。ブチルゴムは一覧表に○が付いてたからアセトンに耐性があるはず。
針を刺すためにはペラペラが良いけど、浮く心配もあるので、念のため少し厚めのやつも購入した。これは2つで300円くらい。ペフ板より全然安い。
よし、準備も整ったし、脱脂やりますか!
容器はダイソーで300円で売ってたガラス製の密閉容器。これならアセトンでも大丈夫(なはず)
ブチルゴム製のシートは、厚めのシートにペラペラシートを重ねてホチキスで固定。これで俺が欲していたアセトンに溶けない針も刺さる浮かない物体になった。
容器に入れたゴムシートに個体をブスリと刺す。
そこにアセトンをドボドボと入れる。
バッチリ狙い通り!
アセトンは揮発性が高く、引火しやすい危険な薬品だからすぐにフタする!
横から見てもしっかりアセトンに浸かっているね。よしよし。あとはこのまま1週間くらい待てば脱脂完了となるらしい。とりあえず待ち。
さて、こんな感じで初めて昆虫標本の脱脂に挑戦してみましたが、このブチルゴムシートを使ったやり方は、本当に俺のオリジナルだし、実績はないものなので、真似される方は自己責任でお願いします。
あと少し書いたけど、アセトンという薬品は本当に危険な物。扱いと保管には注意して下さいね。とにかく事故が起きないように。安全第一です!
※追記
1日経って見てみたら、多少ゴムシートが歪んで浮き気味になってしまったので重りを乗せて調整。アセトンで溶けない重り……そうだ石だ!とその辺で石ころ拾って乗っけました(笑)